2021.4月に乳がんステージ0告知。
同7月に全摘手術及び自家組織での再建。
現在は年1回の定期検診。
今回は乳がんの遺伝子検査について記載したいと思います。
遺伝子検査のことを知ったのは手術の1か月以上前。
主治医の方が、「若年生の乳がんなので遺伝性の可能性もあります。遺伝子検査を受けてみますか?」と言われ初めて遺伝子検査のことを知りました。
受けると伝えたものの先生と意思疎通がうまくできておらず、手術前に受けるはずだった検査を退院した次の日に受けることに。
採血してすぐ結果分かるんでしょくらいに思っていましたが、実際に遺伝子科の先生とお話ししてみたところそんなに簡単なものではないことを思い知らされました。
遺伝性のがんの可能性がある場合の例は以下です。
・45歳以下で乳がんになった人
・60歳以下でトリプルネガティブ乳がんと診断された
・両側の乳がんと診断された
・片方の乳房に複数回乳がん(原発性)を診断された
・ご自身が乳がんと診断され、近い血縁内に乳がんや卵巣がんを発症した人がいる
・男性乳がんを発症した人がいる
・卵巣がん、卵管がん、腹膜がんと診断された
・ご自身が乳がん、卵巣がん、腹膜がんのいずれかと診断され、かつ血縁内にすでにBRCA1,2遺伝子に病的遺伝子変異を持っていることが分かっている
などです。(近い血縁内とは一般的に父母、兄弟姉妹、子ども、祖父母、叔父叔母を指すとのことです)
私は年齢が引っかかりました。
後は親戚関係のがんが意外と多かったです。父方も母方も亡くなっているのはがんの人が多かったです。
膵臓がんや胃がん、子宮がんなどで亡くなった親戚はいましたが、乳がんの経験者はいませんでした。
遺伝子検査をしたら遺伝性のがんって分かるってだけでしょくらいに思っていたのですが、
もし遺伝性のがんと分かったら今回切除しなかった反対側の胸の全摘出と卵巣の摘出をすることになると言われました。
正直きつい入院生活を終えて気持ちも心も疲弊しきっていました。
この上また2回も手術をするのかと愕然として泣きそうになったのを覚えています。
もちろんたくさんの手術を乗り切って頑張っている方々もいることは知識として知ってはいるもののいざ自分が何度も手術を受けなければならないかもしれないと知るとかなり精神的に追い詰められます。
もちろん遺伝性のものでもないかもしれませんし、遺伝性のものではないとしても誰しもいつがんになるかなんて分りません。
一通り先生の話を聞いて一旦よく考えることにしました。
先生からは「更年期症状の出る40歳くらいまでには検査を受けられるといいですね」と優しく言っていただきましたのでお言葉に甘えて一旦保留です。
もう一つ悩ましかったのはもし私にがんになる遺伝子があるということが分かったら、自分の息子たちにも遺伝している可能性があるということです。
乳がんなんだから女性の病気なんでしょと思うかもしれませんが、実は男性も乳がんになる可能性はあるらしいです。
うちは息子2人だけどもし私が遺伝性のがんだったら息子のどちらかもがんになる可能性が高まるのかと思うとなかなか検査を受ける踏ん切りがつきません。
検査を受けても受けなくても自分が遺伝性のがんかどうかを知っているかどうかで何か大きく変わるわけでもないですが・・・。
でも一時期大きなニュースになった乳房の予防的切除を行ったアンジェリーナジョリーさんのことやよく見ていたアメリカのドラマ「Sex and the citxy」で乳がんになっていたサマンサや「NYガールズ・ダイアリー」で母親が乳がんで亡くなり予防的切除を決断したジェーンを思い出していました。
どうせまたがんになる可能性があるなら本当にがんになる前に取っちゃった方がいい!と決心して遺伝子検査を受けることに決めました。
もし陽性だったとしたら自分は予防的切除をする、子どもたちには乳がんになる可能性があることを伝えてしっかりと検診を受けることを伝える。
腹は決まりました。
今回受ける検査では基本的に「BRCA1」と「BRCA2」という遺伝子に病的変異があるかどうかで遺伝があるのかないのかを判断するということでした。
他にも乳がんになる要因はたくさんあるらしいのでこの検査に陰性だからといって乳がんにならないかどうかはわからないそうです。
あくまでもこの遺伝子検査が陽性であれば健康保険が適用された予防的切除の手術を受けることができる、ということのようです。
前置きが長くなりましたが、検査自体は採血をするのみです。
あとは2〜3週間後に結果を聞きます。
私が受診した病院でかかった費用は大体6万円です。
こちらは保険適用であっても高額です。
上記にあげた45歳以下の乳がんなどの条件が揃っていれば保険適用になるということですので、その辺りはしっかりと先生に確認が必要です。
また、結構費用がかかりますので、検査を受けるのであれば手術と同じ月にするなどして高額医療費の制度を活用しましょう。
所得にもよりますがそうすれば手術の費用と遺伝子検査の費用を合わせても10万円以上払うことはそうないのではないかと思います。
注意して欲しいのは同じ月の医療のみ支払い上限があることです。
月をまたがって手術や検査、入院等をすると月毎の計算になりますので、出来るならば同じ月内に色々まとめられると良いです。
ちなみに私の検査結果は「陰性」でした。
なんだかんだすごくホッとしました。
陽性だったら手術を受ける段取りを話し合っていたのかなと思うと全然違う未来になることに愕然とします。
ただまたがんにならない訳ではないので、最低でも年に一回の人間ドックや健康診断を受けること。
何か気になったら早めに病院を受診すること。
これは守っていきます。
早期発見であれば寿命も伸びるはず。
辛いことも多いですが、なるべく前向きに人生を楽しみたいです。
拙い文章でしたが最後まで読んでくださりありがとうございました。
少しでも参考になったらと思っています。
それでは、また。
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