私は2年前に乳がんになりました。
気づいたのは毎年欠かさず受けている乳がん健診でではなく、自分でチェックした時です。
胸の異常を確認するのは生理1週間後くらいが良いようです。
乳腺の働きが落ち着いてきていて乳腺の張りなのかしこりなのか判別しやすくなるようです。
チェックする時は仰向けに寝そべって腕を上げて反対の手で確認しましょう。
私の場合は右胸に小さめのしこりを確認しました。次男の断乳が終わって数ヶ月後のことだったのでまだ母乳が残っているのかなと思ったくらいの小さめのしこりでした。
ちなみに授乳したことのある方だったらわかるかもしれませんが、授乳中にできる母乳の塊のようなものと同じ感触です。
なのでどっちか分からないこともあるかもしれませんが、授乳している時期に乳がんに気づくこともあるようなので少しでもいつもと違うと思ったら気軽に婦人科や乳腺科を受診してみても良いと思います。
何かがあってからでは遅いので「早期発見」が一番その後の身体的、精神的なダメージを減らす方法なのではないかと思います。
さて、私はしこりに気づいてから約1ヶ月後に乳腺科を受診することができました。育休中で職場復帰直前。保育園の準備や、長男が転園するのでその準備やらでなかなかに忙しく、夫にも病院行きたいから休んでと言うのを少し遠慮してしまっていたので1ヶ月も後になってしまいました。
婦人科や乳腺科は結構混みますので女性は普段から評判のいい病院や近くの婦人科を確認しておいた方がすぐに行動に移せると思います。あと結婚されている方やお子さんがいる方は夫や周りの方の協力を得られることはとても力になると思います。普段からなんでも話しやすい関係の人を一人でも作っておくと助かりますね。一時保育などを利用できる環境も大事ですね。
最初に受診した乳腺科だと良性の可能性が高いが、念の為「針生検」を受けることになりました。MRIか「針生検」で先生は悩んでいましたが、MRIだとハッキリと分からないこともあるので組織自体を検査した方が確実ということ。
この先生には感謝しかありません。この先生が検査を実施してくれなければそのまま「しこりはあるけどよく分からないね」で終わってしまい、ステージが進んでいた可能性がありました。
その「針生検」での結果はご存知の通り「乳がんステージ0」とのことでした。告知を受けた時はハッキリとした記憶があります。だけどステージ0なら大丈夫なんじゃないかと思っていました。
最初に受診したクリニックから大学病院に紹介状を書いてもらい、その病院では検査、検査の連続でした。
MRI、CT、マンモグラフィ、血液検査、心電図、超音波などなど。
かかった時間もお金もなかなかでした・・・。
市立の大学病院なのでたぶん値段は良心的なんだと思いますが、1回病院に行くごとに1〜2まんえん飛んでいくのは少し不安もありました。
ただ私は結婚した際に保険の見直しをしていたのでガンと診断されたら一時金として「50万円」が支給されるタイプの保険に入っていたのでだいぶ助かりました。
「高額医療制度」などで収入に応じて一定の額以上のお金は支払わなくても良いですが、精神的にもこの「50万円」は力になりました。
電車やバスに乗る力もないくらい落ち込んでいた時にこのお金でタクシーに乗って帰ってきたりしたものです。
元気なうちに、健康なうちに保険の見直しをしておくのはとても大事だと思います。
参考までに無料相談に乗ってくれるサイトのリンクを貼っておきます。興味のある方はどうぞご活用ください。
そしてついに手術です!これは本当に本当に緊張しました。コロナ禍だったので夫や子どもには会えず、一人不安でたまりませんでした。
私が受けた手術は右側の乳頭を含む乳房を全て切除し、自身の右太ももの内側から脂肪を移植するものでした。
乳房を切除するのは2〜3時間らしいのですが、その後の移植手術が10時間くらいかかりました。
全部で12時間の大手術でした。
もちろん私は全身麻酔で眠った状態なので起きたら手術が終わっており、ぼやーっとしている状態でした。
そしてなんとそこから48時間、ベットから降りることはできないのです・・・!
寝返りもダメです・・・。
ご飯を食べる時はかなり食べづらいけど少しベッドの上部を起こして食べるといった状況でした。
移植直後なのである程度組織が落ち着くまで絶対安戦ということでした。1〜2時間置きくらいに看護師さんが大丈夫かチェックしにきてくれるので孤独ではなかったと思います。
正直、あの絶対安静の時間が本当に本当に本当に辛かったです。
個室を選択したので周りに配慮する必要がなかったのだ幸いでした。
手の届くところにリモコン、タブレット、スマホ、本と時間を潰せるものをたくさん置いておきました。
ちなみに本は読みませんでした。本を読むのって力がいるんだなと初めて知りました、読書が好きで何冊も本を読んできて、ひどい時は次の日仕事なのに熱中し過ぎて朝まで読んでしまうくらい本が好きなのに・・・。体力必要みたいです。
テレビやタブレットは最高でした。ちょうど東京オリンピックを開催している時だったので柔道や野球を見て少し気晴らしすることができました。
アマゾンプライムにも加入していたので好きな映画を何個も見ることができました。もちろん見ることも意外と体力がいるので休み休みでしたが。
今後手術の予定がある方はAmazonプライム、とってもオススメです。
真っ直ぐ座ったり動けるようになってからは虫好きな息子のため、クラフトブックを持ち込んで紙の虫を作っていたりしました。お見舞いも来てもらえないので時間を潰すものは確実に必要ですね。
ご自身が好きなことをゆっくりできる時間だと割り切って過ごすのが良いと思います。
そしてなんとか最短の日数で退院することができました。1週間ちょっとほとんど動かない生活だったので退院後、2歳と4歳の息子と暮らすのはとても不安でしたが、夫の協力もありなんとか乗り切ることができました。仕事も1ヶ月休んでゆっくりと回復することができました。
休養中、リハビリも兼ねて鎌倉にある「癌封じ」のお寺「上行寺」にも行きました。大きなお寺ではないですが、まだまだ不安定な心を抱えている中、お札やお守りご祈祷はとても力になりました。
弱っている時は適度に何かに頼ることも必要ですね。
現在手術から約2年。再発はなく元気です。
手術直後の迅速診断ではリンパに転移がある可能性があるとのことだったので本当にしばらく生きた心地はしませんでした。
その後の詳細な病理組織診断では「なんかちょっとよく分からないところはあるけど転移の可能性は極めて低い」とのことでした。なんだか少し不安が残る内容でしたが、「ステージ0。最初の可能性は低いでしょう。」と主治医の先生が言ってくださいました。
今後も年一回のマンモ、超音波で確認しつつ、再発もなく元気に子どもの成長を見守りたいと思っています。
だいぶ端折ってまとめてしまった記事ですので、今後もう少しずつ詳細な話を記載できたらと思います。
今、乳がんと告知されて不安な方に少しでも参考になればと思い自分の経験談を書いていけたらと思っています。
最後まで読んでくださりありがとうございました!
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